当初、外壁は前回同様の白セメントの予定でしたが、
㈱大林組が当社「城かべほんねり」によって仕上げられた熊本城を視察し、その外壁の良好な状態を確認したことで、漆喰による仕上げという案が浮上してきました。
その時から㈱大林組技術研究所に様々な資料を提供し、検討が進みました。そして、平成8年の1月に、大阪城の塀の一角を用いて、樹脂モルタル系の他の材料と共に試験施工が行われました。採否の決定は、「次回まで100年くらいはもってくれなければ困る」という厳しいものでした。
当社が最終的に提案したのは、
①炊き糊と油の効いた「城かべほんねり」に骨材を加えて中塗りをする。
②追っかけで「古代漆喰外装用」を仕上げ塗りする。
というものでした。
試験施工は無事に終了し、2000時間のウェザオメーター試験と5ヶ月の観察期間が過ぎましたが、その全ての結果が漆喰の十分な耐久性を示すものでした。
工事は平成8年7月より平成9年2月までの期間でほぼ完了し、その間のトラブルは皆無でした。
これは施工を請け負った左官工事業の㈱イスルギの方々の技量の確かさに負うところでしょう。 |
|
|
平成の大改修
施工データ |
|
設計管理: |
|
(財)大阪市建築技術協会
(財)大阪市建築技術協会
(株)東畑建築事務所
|
施 工: |
|
(株)大林組 |
外壁改修: |
|
大阪工業(株) |
左官工事: |
|
(株)イスルギ |
規模構造: |
|
SRC造地上8階建て |
使用材料: |
|
城かべほんねり(骨材添加)
古代漆喰外装用
|
|
|